蓮池通信
子ども×神奈川県立美術館・鎌倉館

神奈川県立近代美術館での活動1
2006年度5年1組 2007年度6年1組

附属鎌倉小学校2006年度5年1組は卒業するまでの2年間、「(美術)鑑賞」を柱に学級経営を行った。 子どもたちの「美しいものを美しいと素直に感じる気もち」をもっている実態と、 「自分と異なる価値観を受け入れてほしい」「自分の感じたことを素直に発言してほしい」という担任の願いから、 答えがなく、様々な価値観を共有できる「鑑賞」がこの学級を経営する上で有効と考えたからである。

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戦没画学生慰霊美術館 無言館
2007年度6年1組

無言館とは「信州の鎌倉」とよばれる長野県上田市の塩田平にある美術館である。 第二次世界大戦で没した画学生の慰霊を掲げてつくられたこの美術館は,信濃デッサン館の分館として1997年に開館した。館主の窪島誠一郎氏は,自らも出征経験をもつ画家の野見山曉治氏とともに全国を回って,戦没画学生の遺族を訪問して遺作を蒐集した。

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2008年 鎌倉館「夏の展覧会 あの色/あの音/あの光」に参画
2007年度6年1組

2年間近代美術館で過ごし,小学校を卒業した子どもたちは企画展「あの色/あの音/あの光」展(2008年5月31日~8月31日)に協力という形で再び美術館と交流を始めた。 2年間美術館で過ごしてきた子どもたちの「ものをみる視点」「子どもたちが2年間美術館で過ごしたあしあと」を展示の中に取り入れたいとの学芸員の意向から、展覧会に向けて春休みにワークショップを行った。

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神奈川県立近代美術館での活動2
2008年度6年3組

作品をよくみて、感じたことを伝える手段は「言葉」だけではない。 言葉に表現できない何か、言葉の向こう側にあるその何かを探り、伝え、共感できればまたひとつ質の高い鑑賞になる。 2008年度6年3組では、「みる・はなす・きく・かんがえる」、そして「音でつたえる」ということに挑戦した。

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神奈川県立近代美術館での活動3
2008年度2年2組

低学年の鑑賞では、遊びなどの生活の中で五感を使った直接体験を十分に積んだり、作品や身のまわりものの中から何かを「みつける」「みたてる」楽しさを味わったりすることを大切にしている。 この低学年の五感を使った直接体験から、中学年では作品やものをよくみて、季節・温度・時間・匂い・音・味・感触などの鑑賞の視点をもち、自由に想像を広げたり、物語や詩をつくったりできるようになる。 そして、高学年ではその視点を使いながら自分なりの見方で作者の表現意図や主題に迫る。

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神奈川県立近代美術館での活動4
2008年度4年1組

4年生の3学期の最初の授業は、神奈川県立近代美術館の所蔵作品展へ行き、実際の作品を目の前にいろいろなことをじかに感じとった。 事前に近代美術館のアートカードを使ったゲームを通して作品に触れていたので、本物と出会えたこども達は嬉しい様子だった。 絵をみに出かけた翌週、展示されていた作品の中で自分の好きな絵、気になった絵を一枚選んだ。この絵から自分達で物語を考え演劇を行おうという試みである。

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神奈川県立近代美術館での活動5
2008年度5年2組

神奈川県立近代美術館で活動を始めて3年になる。これまでは主に作品の鑑賞のみ行ってきたが、今年度は“美術館と能動的に関わる試み”に挑戦したいと考えた。 美術館が子どもにとっての遊び場となり、遊びの中で作品にふれることができれば子どもにとってより自然かもしれない。 そんな思いから鎌倉館に全面協力いただき、春から総合的な学習の時間において「パラパラ映画づくり」に取り組んできた5年2組の子どもたちと鎌倉館を舞台にしたパラパラ映画をつくることにした。

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学校美術館
2008年度美術委員会

学校行事をはじめ、日々の活動で多忙な学校生活を送る子どもたち。 美術館に出かけなくても“安心してひとりになれ”、“心静かにぼ~っとできる部屋”を校内に確保したいと考え、 二つある図工室のうち一つを日常的に美術鑑賞ができる「学校美術館」に改装した。

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鎌倉館「美術館はぼくらの宝箱」に参画
中学2年生(2007年度6年1組)

2008年の「夏の美術館 あの色/あの音/あの光」で残した子どもたちの言葉や作品、絵本などの足跡が予想以上に好評だったことを受け、2009年も子どもたちの作品をみる視点をさらに取り入れた展覧会「美術館はぼくらの宝箱」(2009年6月6日~9月6日)に参画することになった。

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神奈川県立近代美術館での活動6
2010年度4年2組

体育の授業においては、器械運動や陸上、ボール運動など指導すべき内容が明確に存在する競争型や達成型の領域と比較して、自由で創造的な領域である表現運動系は体育を専門とする教員でも試みることができない。その現状の中で、赤坂桂教諭は表現運動の楽しさを見つけようと、2009年に担任した3年生の子どもたちとともに取り組み始めた。

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映画『青色の画布 -十五歳、もうひとつの無言館-』
中学3年生(2007年度6年1組)

附属鎌倉小学校2007年度の卒業生たち。休日には仲間と共に小学校の頃から通いなれた神奈川県立近代美術館に集い、絵や彫刻について語り合ってきた。そんな彼らが無言館の存在を知ったのは、小学6年生の時。夏休みの修学旅行で無言館を訪問した。無言館について事前に学習していた彼らだが、戦死した画学生の作品や遺品を前に言葉を失ってしまう。鎌倉に戻った彼らは、その各々の思いを手紙に綴り、無言館館主の窪島誠一郎氏へ送った。それか3年が経ち、…

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